とある管理栄養士のブログ

平成生まれ/3児の父/管理栄養士/日常のことから専門的なことまで

コチニール色素とは

なかなか更新できずに間が空いてしまいました・・・。

今回は以前からお話ししていた「コチニール色素」についてです。

 

敏感な方は間違いなく聞いたことのある食品添加物だと思います。

 

最近になり身近になってきた「昆虫食」とも関連のあるものです。

 

ここではあえて画像などは表示しませんが

単刀直入にいうとただの「虫」です。

 

南米のサボテンが多い地域などで捕れる虫です。

 

「虫」というとあまりいい気はしません。

 

 

ただ、日本では食品添加物としても認められているものですし

安全性については保証できます。

 

それに古くから世界各地で着色料や染料として用いられてきており

人口の着色料とくらべても安全性はかなり違います。

また、世界的にも使われている理由としてコチニール色素は「発色が良い」というメリットもあります。

実は食品以外にも「化粧品」に使われるほど。

その発色の良さはコチニールにしか出せないといっても過言ではないでしょう。

 

 

 

しかし、メリットもある反面デメリットも存在します。

その一つとして挙げられるのは「アレルギー」です。

 

前述したように「コチニール色素」はカイガラムシといわれる「虫」です。

例えば「コオロギは貴重なタンパク源」といわれるように

虫には「タンパク質」が含まれます。

タンパク質というのはアレルギー源となる物質で食べると蕁麻疹や

重い症状にはアナフィラキシーといった全身症状を起こし最悪死に至るものです。

 

 

つまり、

コチニール色素」が入っているものを食べる(もしくは化粧品を使用する)とアレルギー症状を起こす方がいるということになります。

このようなリスクがあることから日本ではコチニール色素のタンパク質部分を低減化する(0にはできない)技術もありコチニール色素を摂取してもアレルギー症状を起こす危険性は少なくなってきたといえます。

 

しかしながら、タンパク源は0にできないため依然としてアレルギー症状を起こすリスクはあります。

 

こうしたことから最近の食品では

コチニール色素以外の赤色を使う場合も多くなってきました。

赤色が使われている食品の成分表示を見るとコチニール色素ではなく

「紅花」や「赤色〇〇号」など別のものが使われているものも増えてきている印象です。

(赤色のかまぼこはコチニール色素が多いです。これは色素の発色・反応の関係のようです。)

 

 

発色は良いがアレルギー症状を起こす危険性もあるコチニール色素。

デメリットもありますが、世界的にも長く使われてきている色素。

その発色の良さはほかの色素にはなかなか出せないものであるとの裏付けでもあります。

それに加え最近の技術でたんぱく質も低減化できるようになりアレルギーのリスクも少なくなっているといえます。

 

昨今の食品に対するシビアな視線はありますが、注意喚起等も徹底し

アレルギー体質な方は避けるなどうまく利用していくことが大切だと思います。